先日、上野の国立西洋美術館が世界遺産に登録されました。
美術館の中身ではなく、「20世紀を代表する近代建築の巨匠の作品」
ということで、建物自体が登録された訳ですが…
では一体、『ル・コルビュジエ』って?ということで
今日は、簡単にコルビュジエ氏の事をご紹介致します。
≪何をしていた人ですか?≫
建築家・画家・インテリアデザイナーとして活躍していました。
≪本名ですか?≫
本名は シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ=グリ さんです。
※「ル・コルビュジエ」は、1920年頃 雑誌『レスプリ・ヌーヴォー』を創刊した際の
ペンネームで、祖先の名前からつけたもの。
≪いつ頃、どこで活躍した人?≫
1887年 スイス生まれです。
1907年 美術学校在学中から、住宅設計をするようになりました。
主に、ヨーロッパを中心に活躍しました。
≪どこで見られるの?≫
スイス・フランス・アルゼンチン・ベルギー・ドイツ・インドに主な建築物があります。
※現存するのは70点ほど。
≪なんで評価されているの?≫
歴史上の功績として、「鉄筋コンクリートを利用して、装飾のない平滑な壁面、
伝統ある建築様式からは、考えられない合理性をもったモダニズム建築の提唱者」
という事があげられます。
※しっくりこない方へ
当時、西洋では石積みやレンガによる『壁』が支えとなる建築が通常でした。
それをコルビュジエは、『柱・階段・スラブ』のみが主要要素とする『ドミノシステム』を
考案し、まさに現代の私たちの居心地がいい・快適(採光・間仕切りの工夫により)な空間
を構築した第一人者なのです。
という事は、現代に生まれた私たちにとって、日常にみている、暮らしている様式が
「それ」なので 『なるほど、これがすごいのか!!』とは感じにくいのかと思います。
インテリアデザイナーとしても活躍していたので数々のインテリアがあります。
(特徴として、金属やアルミニウムの素材の加工技術・機能性を重要視したもの)
では、実際にどんなにすごいかというと…
<1930年頃のフランス>
<1931年にコルビュジエが設計したもの>
と、いった感じです。上の写真の中に下の建物が建っていたら…
とても同じ時代とは思えないですね。だいぶ異質な感じをうけます…
これ以外にもたくさんありますが、時代背景と比べて頂くと、面白さが広がります。
現代に繋がる建築家の多くは、いかにコルビュジエの影響を受けているかがわかりますね。