“芸術の秋” 到来

9月に入りました。

今年は、梅雨が長かったので夏もアッという間に過ぎ去って行った気がします。

台風が猛威をふるっておりますが、各地での台風被害に際し心よりお見舞い申し上げます。

秋は気候も良いことから、スポーツや勉強、様々なことに打ち込むのに良い季節と言われております。
それを表現した言葉に「芸術の秋」という言葉もありますが、なぜこう言われるようになったのでしょう?

「芸術の秋」という言葉は、「美術の秋」がもとになったそうです。「美術の秋」というフレーズは、1918年に雑誌「新潮」で使われたものだそうです。約100年の歴史ですね。短いと捉えていいのか、長いと捉えていいのか、迷うところです。

また、秋には芸術展が数多く開催されるのも、「芸術の秋」と言われる理由の一つと考えられております。日本で有名な美術公募展である二科展、日展、院展はすべて、秋に開催されています。秋は芸術作品を作るだけでなく、鑑賞するのにもぴったりの季節なのでしょう。

では、弊社が取り扱わせていただいている作家の”秋”をのぞいてみましょう。

魁夷 秋
【東山 魁夷】行く秋
東山先生の著書の一部に「秋深い林の中を落ち葉を踏んで歩く。楓の黄葉が地上に織り上げた金色のタペストリー。行く秋は淋しいと誰が言ったのか。私が見出したのは、荘重で華麗な自然の生命の燃焼である。」

一見、日本人に馴染みのある銀杏と思いがちですが、楓なんですね。先生の代表カラーでもない黄色ですが、やはり気持ちを豊かにしてくれる一枚ですね。

球子 秋
【片岡 球子】富士四題・秋

「春」「夏」「冬」との四連作版画のうちの「秋」。見事な色彩です。
秋の院展に初出展し、初入選したのは昭和5年、その2年後に2度目の入選を果たす。その後の入選は5年後となったため、落選の神様というあだ名さえ付いたという。
山の絵の印象が強い球子ですが、人物画にうちこむうちに、その背景や雰囲気を表現する為に、風景画や植物画をを独学にて学ばれたそうです。滝、海を表現し、最後に山を研究されたそうです。絵柄から受けるエネルギーは、季節など関係なく生命力にあふれています。

平山郁夫 秋の塔
【平山 郁夫】 秋の塔

1985年制作の木版画。秋をテーマに描かれた作品は数少なく、こちらもなかなか目にすることが少ない作品です。
また、平山先生と言えばシルクロードのモチーフが有名ですね。29歳のときに「仏教伝来」で院展に入選を果たし、それ以来何度もシルクロードを旅します。このエピソードはまた改めて…。

平八郎 秋
【福田 平八郎】 紅葉に小鳥
シンプルな美しさ。季節がしっかり入っていて、二羽の小鳥の精密さと動きがあり、まさに完成された構図ですね。ですが、平八郎といえば“日本画モダン”というキャッチフレーズがピッタリくる作風です。

昭和7年に発表した「漣」は当時ものすごく大胆な作品として印象に残ったようです。ここでご紹介したものとは、全く違う画風ですので、調べてみても面白いかと思います。

芸術の秋。月も紅葉も自然の芸術に勝るものは無いですね。

…ですが、私はやはり食欲の秋が勝ってしまいます。。。

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